薬草歳時記 桜

世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし 在原業平

春の季節には、桜があるために人々の心が穏やかでないことを述べて、人の心を騒ぎ立てる力のある桜の素晴らしさを伝えようとしています。爛漫と咲いて一気に花吹雪と化す桜はその散り際の潔さを愛されてきました。日本人の心を捉えて離さない花です。単に花と言えば桜を指します。桜の樹の皮を乾燥したものは「桜皮(おうひ)」といい日本の民間薬として開発されました。 桜皮には、解毒作用があり、おもに鎮咳、咳嗽(せき)、湿疹、蕁麻疹などに良いとされています。

桜皮エキス: 桜皮エキスは桜の樹皮から抽出したエキスで気管支のぜん動運動を促し、気道粘膜からの分泌を増やして粘り気のある痰を薄め、吐き出しやすくする。急性気管支炎、肺炎、肺結核などにともなう咳や痰のからみに用いられます。

風邪をひいたときに病院でもらう茶色い液体「ブロチンシロップ」の成分は桜皮です。痰をうすめて出しやすくし、咳をしずめる作用があります。

 
 

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