【主な効能】
体の温めて冷えを取除く
血行を良くする
気の流れを良くする
胃のはたらきを整える
五性:温(体を温めます)
五味:辛(体を温めて滞ったものを追い出す発散作用があります)
旬:青紫蘇6から8月、赤紫蘇6から7月
昔、中国で蟹を食べ過ぎて中毒を起こした少年に紫蘇の葉を煎じて命が蘇ったという逸話があります。以来、蘇生させる力を持つということから「紫蘇」と呼ばれるようになり魚毒を消す薬として重用されてきました。今でもお寿司にシソ巻きがあります(生魚+紫蘇の組合わせ)。
実際に紫蘇の成分には高い殺菌、解毒、防腐作用があります。刺身のつまや薬味に紫蘇の葉を添えるのも香りが食欲を高めるだけでなく殺菌作用によって生魚の中毒を防ぐためです。
漢方では紫蘇の葉は「蘇葉 そよう」と呼ばれ、体を温めて発汗を促し熱を下げたり、咳や痰を鎮めたり、胃液の分泌を促す作用があります。気を巡らせる作用もあります。香蘇散、半夏厚朴湯などに含まれています。
紫蘇の実は「紫蘇子 しそし」と呼ばれ、気分を落ち着け、 咳を止め、腸を潤すなどの効能があり、咳嗽(せき)や喘息、便秘などに用います。蘇子降気湯などに含まれています。
最近の研究では紫蘇から抽出したフラボノイドやαリノレイン酸には抗アレルギー作用があることがわかっています。
【おすすめの食べ方】
赤紫蘇は梅干しやシバ漬の色付けには欠かせません。
青紫蘇も赤紫蘇も栄養価的には変わらないといわれています。
細かく刻むほど香り成分が引き出されるといわれています。
みじん切りにした青紫蘇をご飯やパスタとあえたり、スープに加えることで料理にアクセントが出ます。
大門薬品でも店の庭のプランターに紫蘇を植えて、素麺を食べるときに刻んで薬味にしています。
【紫蘇粥】
軟らかく炊いたご飯に細かく刻んだ紫蘇の葉を加えて、最後に黒砂糖を加える。
風邪の初期や悪寒、咳、のどの痞え、食あたりのときにどうぞ。
【紫蘇ジュース】
1)沸騰した湯に赤紫蘇の葉とクエン酸を加え10分程煮る。
クエン酸がない時は梅酢やリンゴ酢でもOK
2)葉をとりだして濾す
3)ハチミツを加える
夏バテの解消、食欲増進、アレルギー症状の改善に良いといわれています。