風邪をひいたら首にねぎを湿布したり、刻みねぎに味噌を加えて熱湯を注いだ「ねぎ味噌」を食べる民間療法があります。ねぎは古来より体を温めて発汗を促し、熱を冷まして、痛みを鎮める薬効があり、風邪の発熱や頭痛、冷えによる腹痛を治すとされています。こうした薬効をもたらすのが、独特の臭気を生む硫化アリルです。この刺激が発汗、消化液の分泌を促して、胃腸を整え神経の高ぶりを抑えるといわれています。鼻をつく臭いが邪気を払うといわれ、神事や祭事で神に供える捧げものとされてきました。
ネギの白い部分を「葱白(そうはく)」と呼んで、漢方薬として利用しています。体を温め、発汗作用で、風邪の初期・冷えによる腹痛の治療に用います。また、鼻詰まりの改善や痰の除去、喉の炎症を鎮める効果があります。
【主な効能】
体を温めて冷えを取り除く
発汗を促し熱を冷ます
痛みを鎮める
胃腸のはたらきを整え消化を促す
五性:温(体を温める)
五味:辛(体を温めて滞ったものを追い出す発散作用がある)
旬:12から2月
【おすすめの食べ方】
ねぎは主に白い部分を食べる根深ねぎと緑色の葉を食べる葉ねぎがあり、関東では根深ねぎ、関西では葉ねぎが中心です。どちらも霜の降りる頃から甘みが増し、やわらかくいっそう美味しくなります。薬味や味噌汁、鍋物などに用いれば料理の味を引き締めて、魚肉の毒消しや油の臭い消しとしても重宝します。
【ねぎ湯】
ねぎの白い部分を小口切りにして味噌と熱湯を注いでかき混ぜて飲みます。体の中から温まり、発汗が促進されます。
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