夏みかん 皮は胃を活性化して血行を促進する漢方薬
正式名称は夏橙(ダイダイ)、江戸時代に山口県の海岸に漂着した種をまいたのが最初といわれ、当時は果汁を食酢として用い、生食されるようになったのは明治以降とされます。酸味が強く、すっきり爽快で晩春から初夏にぴったりの味わいです。現代栄養学でみると主成分はクエン酸とビタミンCで疲労回復や動脈硬化、風邪の予防に効果的です。見逃してならないのが皮のはたらきです。夏みかんの実は体を冷やしますが、干した皮は体を温めます。飲用すれば胃を活性化します。風呂に入れると毛細血管が拡張して、神経痛や筋肉のこりがやわらぎ、美肌効果も得られます。
【原産地】日本
【旬】3から5月
【性質】 果実:酸味・寒性、果皮:苦味、温性
【おすすめの食べ方】
果肉はかたくて酸味が強いので、ゼリーやマーマレード、お菓子などに加工されるのが一般的です。生食する場合は、ハチミツや砂糖、洋酒などをかけると酸味がやわらぎます。冷蔵庫で低温保存すると果肉にある苦味成分「ナリンジン」が果肉に浸透していますので常温保存しましょう。
【夏みかんのマーマレード】
皮ごと食べられますので、食物繊維で腸のはたらきが活性化し、便秘解消に役立ちます。
材料:
夏みかん 約1kg(皮500g、果実500g) 皮が5個なら果肉は3個、皮3個なら果肉2個にするとほぼ同量です。
砂糖 500から800g (砂糖はみかんの半量を使い、味をみて足し好みの味に)
はちみつ 大さじ 2から3
ラム酒・ブランデー 10ml
作り方:
1) 夏みかんはタワシを使い、流水でよく洗う。ヘタの周りや凹みの中の汚れもよく落とす。
2) みかんの皮をむき、4~5センチ幅になる様に切ってから、出来るだけ薄く刻む。
3) 刻んだ皮をたっぷり水をはったボールに浸ける。
4) 皮を全て刻み、水につけたら軽くもみ洗いしてザルにあけ、鍋に皮とたっぷりの水を入れ火にかける。
5) 沸騰したら数分煮て茹でこぼし、もう一度同じように茹でこぼして苦味をとる。
6) 皮をゆがいている間に果肉を取り出す。周りの薄皮を包丁でむくと簡単。この時種をお茶パックに入れとっておく。
7) 茹でこぼした皮を軽くもみ洗いし絞って鍋に入れ、グラニュー糖200g・果肉・種を入れ30分ほどおいて水分をだす。
8) 鍋を中火にかけ、焦げつかないよう時々木べらでかき混ぜながら煮る残りのグラニュー糖を2~3回に分けて入れながら煮詰める。
9) 水分が減り、皮にも火が通り色が濃くなったら、最後にハチミツ、ラムなどの洋酒を入れて完成!種を取り、熱いうちに瓶に詰める。
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