らっきょう 強烈な香りが幅広い薬効をもたらす畑の薬
らっきょうの栽培の歴史は古く、中国では紀元前四世紀の書物にも記載されており、日本にも九世紀には伝来していたとされています。
古くから「畑の薬」と呼ばれ、殺菌、利尿、発汗、整腸作用のある薬用植物として利用されてきました。
らっきょうは薤白(がいはく )という生薬の亜種で、薬効は同じといわれています。胸のつかえや痛みなどに効果があるとされています。
こうした効果をもたらすのは、独特のにおいの成分である「硫化アリル」です。血液をさらさらにしたり胃腸のはたらきを活性化して、食欲を増進させます。ビタミンB1の作用を増強するため、疲労回復、夏バテ解消、スタミナ増強に役立ちます。
原産地:中国
辛苦味、温性
旬:5~6月
【カレーの薬味】
カレーは食べて直ぐは体が温まったように感じますが、その後、汗をかくことで結果的に体を冷やします。らっきょうをカレーの薬味としているのは、体を温める作用があるためです。
【らっきょうの甘酢漬け】
らっきょう:1kg
酢:2カップ
みりん:2カップ
砂糖:150g
塩:大さじ3杯
唐辛子:少々
下処理:らっきょうは傷を漬けないように水でよく洗い、表面の薄皮を剥ぎます。芽と根の部分を切り落とします。あまり深く切ったり、傷がつくとそこから甘酢が入ってしまいパリパリに仕上がらないので注意します。
1) 沸騰したお湯の中に10秒間ゆでる。
2) らっきょうはそのまま水を切ってさます。
3) 酢、みりん、砂糖、塩を煮立てて甘酢を作りしっかり冷ます。
4) 甘酢・らっきょうを清潔な瓶に入れます。唐辛子も入れておきます。